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2008年 09月 09日
どんよりした自己嫌悪で暗ーくなった。頼まれごとの抱え込みすぎで首が回らないのだ。自分のキャパシティを見極めず、方々でハイハイと安請け合いするのは私のいつものパターンで、お人好しというよりむしろ無責任、はっきり言ってバカである。
あーワタシのバカ!と自己嫌悪と自暴自棄の狭間でイライラしだすと、夫は容赦なく「"どうせ私はバカイズム"はやめなさい」と追い打ちをかけてくる。これもいつものパターン。確かに私の自己嫌悪は、時に美徳とされる謙虚や謙遜からはほど遠く、ましてや真摯な自己批判でもなくタチが悪いし、バカを嘆いたところで状況は好転するはずもない。夫に言われるまでもなく、とことん後ろ向きだし、投げやりだし、非生産的だし、イジケてるし、どうせ私は、どうせどうせ…と、核心をつかれた腹立たしさにますますバカイズムのスパイラルにはまりそうになる。これまたいつものパターン。(ちなみに「どうせバカイズム」は加藤周一の受け売りで、夫の思いつきじゃないじゃん、と思うとなお腹立たしかったりする。) ここは開き直って、いっそバカとはなんぞやと考察するため、文献研究を試みた。ちょうど夫が、赤塚不二夫追悼記念に購入した『天才バカボン』があり、すがるような気持ちで手にとってみたところ、実に清々しく潔いバカぶりに感心する。けれどもこれは、ただのバカではなくて「天才バカ」の話なのであり、持って生まれた資質が大いに関係しそうだ。素人が目指すにはハードルの高いバカである。 それでは、と今度は名著『イワンのばか』を読む。悪魔の嫌がらせにも誘惑にも屈しないイワンは、強靭な意思でそれをはねつけるのではなく、むしろ悪意を全然解してないから力みがない。ばかのイワンは強い。イワンの村というのがまた、イワン同様のばかばかりが住む集落で、実に魅力的だ。けれどもイワンの強さの根本は、愚直なまでの勤勉さなのだし、手にたこを作るほど来る日も来る日も黙々と働く人の強さであって、サウイウモノニ ワタシハナリタイと思うものの、それが出来ないからこそ「バカイズム」に逃げ込んでしまうのだ。これまた、そうそう簡単に見習えるバカではない。 そうこうするうちに「首がまわらない状態」も峠を越えて、なんとなく落ち着いてきた。喉元過ぎればなんとやらで、いつのまにか暗ーい気分もどこかに飛んだ。忘れっぽいのは私が確かにバカな証拠なのだろうけど、そう思っても「バカイズム」に落ち込まずケロリンとしてられるんだから、私もちょっとは清々しく潔く、強いバカに近づいたかも。これも研究の成果か?
by jukali_k2
| 2008-09-09 23:23
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