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2007年 05月 24日
『スローターハウス5』『タイタンの妖女』『母なる夜』と3冊を終えてから、『ローズウォーターさん、あなたに神のおめぐみを』『猫のゆりかご』と続け、カート・ヴォネガットをまとめて5冊読了。とりあえずの追悼週間を終えた。フー。頭の中では荒唐無稽なストーリーが入り交じり、ぐちゃぐちゃになっている。
というのは、立て続けにまとめ読みしたためばかりでなく、複数の話に同じ登場人物が重複して出てくるからでもある。例えば、全然売れないSF作家のキルゴア・トラウト、トラファマドール星人、重要な場面で状況と全く関係なく「プーティーウィッ」と鳴く鳥(って登場「人物」じゃないし)。これらは重要な脇役として、繰り返し登場する。また、スローターハウスでチョイ役だった人物が、母なる夜、ローズウォーターさんでは主役をはっていたりする。それぞれが独立した小説どうしの繋がりが、著者の「世界観」の全容を現す鍵の役割を担っているように思う。 実はヴォネガット、作中人物のトラウトじゃないけど、最初は本当に売れなくて、一部に熱狂的なファンを持つだけのカルト作家だったらしい。なぜファンが熱狂的になったかというと、特異な作風もさることながら、「面白い!」と思って過去の作品を探そうにも、売れなかったせいで全て絶版。手に入らないというレア感も、人気に拍車をかけていたというのが可笑しい。有り難いことに今は、初期のものも含めた多くが日本でも翻訳で簡単に手に入る。そういえば爆笑問題の太田も大のヴォネガットファンで、事務所の名前「タイタン」はそこから来ているらしい。 で、本を読んでない方にはあまり意味がないんだけど、勝手にランキング。そんなの自分が楽しいだけじゃんと知りつつ、無性にこういうことがしたくなる。それだけハマったということですね。とはいえヴォネガット作品まだまだあるので、上記5冊のみでは、実は本当に意味がない。 荒唐無稽度 1位 タイタン、2位 スローターハウス、3位 猫のゆりかご 不条理度 1位 母なる夜、2位 タイタン、3位 スローターハウス 泣かせる度 1位 ローズウォーターさん、2位 スローターハウス、3位 母なる夜 おススメ度 1位 母なる夜、2位 ローズウォーターさん、同点2位(なんじゃそりゃ)スローターハウス ・・・誰か参考にしてくれる人はいるか。いないだろうなあ。 ところで、おススメ度2位の『ローズウォーターさん』の中で、若者は聖書とマルクスにかぶれることがあるんだ、みたいなことを言っていて「ヘー」と思った。前にドイツ日記でチラっと紹介したローティーが、『成就されざる預言と輝かしき希望』の中で、若い人の必読書としてあげていたのも、聖書と資本論だったからだ。聖書で愛を、資本論で平等を学ぶため、と理由を言われれば納得(?)もするけど、そんな強烈な組み合わせを考える人は他にいないだろうと思っていた。 とりあえず今の私は、老若男女問わず、ヴォネガット作品は必読書と言いたい気分。奇妙奇天烈な話ながら、愛と平等、てんこもりです。 追記:上記『資本論』は『共産党宣言』だったような気もしてきた。どっちだったかな?
by jukali_k2
| 2007-05-24 02:08
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