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2007年 01月 14日
ハナは子猫3匹それぞれを可愛がっていたけれど、中でもクロに対する思い入れが強く、最初から特に気を配っていた。排泄のお世話も念入りに。
段ボールハウスから出るようになっても、クロのことを常に気にしている。 写真では分かりにくいけれど、クロは真っ黒ではなく、のど元とおなかが白い。ハナがサッカーボールを溺愛したのも、その白黒の柄が理由なのだとすれば、白黒配色には特別な親近感があっても不思議ではない。 ウリとグレオは茶系かグレー系かという違いはあるものの、顔立ちも体の縞模様もそっくり。よく飲み、よく食べ、元気になるのも早かった。比べてクロは、そもそもの始めから体が一回り小さく、衰弱も一番ひどかったし、そのぶん回復も遅かった。元気になっても体は一番小さく、ウリとグレオが子猫らしくふっくらしてきても、なんとなく骨ばって貧弱に見えた。 そして、そういう子には特に愛情を注ぎたくなるもので、ハナのみならず、私と娘もなにかとクロを可愛がった。(夫はその点、わりと平等主義者。)そのクロが、最後のたった二日間だったけれども、一匹だけで我が家に残った。 ウリとグレオが引き取られていった後、こちらの思い込みもあるかもしれないが、クロはどこか心細そうに見えた。寝る時も遊ぶ時も食べる時も、いつもくっついていた2匹がいなくなったのだから無理もない。そして、その寂しさを埋めるかのように、それまでになくハナについてまわった。 ハナにしてみれば、ようやく自分の深い愛情が報われたわけだ。そういうわけで食事も仲良く一緒に。 こんなことしても、クロは嫌がらない。見てると怖いんだけど。 これ、ハナは毛づくろいしてるつもりらしい。こうして首元をくわえこんで、それから口を、クロの体の下の方にカッカッカとリズミカルにずらしていく・・・ってなかなか説明しにくいんだけど、その口の動かし方といい、クロを噛み砕いて食べてしまおうとしてるようにしか見えない。でも、クロは嫌がるどころか、やってもらうために、わざわざハナの口元に寄っていく。実は気持ち良かったのか。 そんな二匹の蜜月時代も、あっという間に過ぎていき、いよいよ別れのときがやってきた。里親になってくれた女の子は、「ハナちゃんも寂しくなるでしょうから」と、ハナのために犬用クッキーをおみやげに持って来てくれた。特にハナとクロとの様子を話していたわけでもなかったので、その心遣いに驚き、また嬉しく思った。 子猫たちが皆いなくなり、「さあ、これで引越し準備に集中できるぞ!」などとカラ元気を出してみても、気が抜けたようになり手につかない。荷物を詰めようと段ボール箱と向き合えば子猫の顔が目に浮かび、積み上げた箱の間をウロウロ歩き回るハナを見ると「探しているのか」と胸が痛む。「これが引越し前じゃなかったら」という娘に、「帰国してから、もしまた子猫を見つけたら今度こそ飼おう」と言うと、「でもその猫は、あの3匹とは違う」と娘は泣き、「それもそうだ」と私も泣く。義母にも実家の両親にも、いいかげんにしなさい、と呆れられる。 クロが引き取られていったその翌日、泣きの涙にくれていると、私の携帯にメールが入った。近所に住む知り合いの学生だ。捨てられていた子猫を拾ったけれど、一日だけ家を留守にするので預かってくれないか、という。 つくづく猫と縁のある私たちである。
by jukali_k2
| 2007-01-14 00:08
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